Observable APIのゼロからの設計
Wenhao Wang
Dev Intern · Leapcell

Observable APIのゼロからの設計
バックエンドシステムのために、API設計プロセスにロギング、メトリクス、トレーシングを統合する。
はじめに
ソフトウェア開発が目まぐるしく進む現代において、バックエンドサービスの構築とデプロイは日常的なタスクとなっています。しかし、真の課題は、最初のローンチ時ではなく、本番環境でのこれらのシステムの保守、デバッグ、最適化に始まります。リクエストが複数のサービス、データベース、外部APIを横断する複雑なマイクロサービスアーキテクチャを想像してみてください。これらのインタラクションへの適切な可視性なしには、ボトルネックの特定、エラーの診断、あるいはユーザー行動の理解さえも、不可能ではないにしても、困難な作業となります。この洞察の欠如は、長期にわたる障害、顧客の不満、そして過労のデベロッパーにつながる可能性があります。
従来のアプローチでは、「オブザーバビリティ」はしばしば後回しにされ、問題が発生した後に付け加えられるものと見なされます。しかし、より積極的で、最終的により効果的な戦略は、API設計段階から、コードの根幹にオブザーバビリティを組み込むことです。ロギング、メトリクス、トレーシングを念頭に置いてAPIを本質的に設計することで、回復力があり、理解しやすく、診断が容易なバックエンドシステムを構築する力を得ることができます。この記事では、これらのことをどのように達成するかを探り、受動的なデバッグから能動的なサービス理解へと移行します。
オブザーバビリティの柱
「どのように」を掘り下げる前に、オブザーバビリティの基盤となるコアコンセプトについて共通の理解を確立しましょう。
ロギング: ログは、システム内で発生するイベントの個別の、不変の記録です。それらは、特定の時点での「何が起こったか」という物語を提供します。それらを、システムの動作、エラー、および重要な状態変更を詳細に記録する個々のジャーナルエントリと考えてください。
メトリクス: メトリクスは、時間とともにキャプチャされる集計可能な数値測定値です。ログはイベント固有ですが、メトリクスはシステムの健全性とパフォーマンスの定量的概要を提供します。例としては、秒間リクエスト数、エラー率、CPU使用率、レイテンシなどがあります。それらは、「どれだけ?」や「どのくらいの頻度で?」といった質問に答えます。
トレーシング: 分散トレーシングは、複数のサービスにわたる単一リクエストの旅のエンドツーエンドビューを提供します。それはイベントの因果関係を視覚化し、どのサービスが、どのような順序で呼び出され、各操作にどれだけの時間がかかったかを正確に示します。トレーシングは、「なぜこのリクエストは遅いのか?」や「このエラーはどこから発生したのか?」といった質問に答えるのに役立ちます。
これら3つの柱は補完的です。ログは詳細を提供し、メトリクスは概要の傾向を提供し、トレースは実行パスを明らかにします。それらは together、システム動作の包括的な全体像を描きます。
API設計へのオブザーバビリティの統合
ここでの重要な原則は、API設計の時点、つまり事後的にではなく、デバッグ、パフォーマンス分析、およびビジネスインテリジェンスに役立つ情報を考慮することです。
APIのロギングベストプラクティス
APIを設計する際には、明示的なロギングから恩恵を受ける重要な状態と意思決定ポイントについて考えてください。
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リクエストとレスポンスのロギング: APIゲートウェイまたはエントリポイントで、受信リクエストと送信レスポンスをログに記録します。これには、関連するヘッダー、リクエストID、ステータスコードを含める必要があります。機密データはマスクしてください。
# Flaskとカスタムロガーを使用した例 from flask import Flask, request, jsonify import logging app = Flask(__name__) logging.basicConfig(level=logging.INFO, format='%(asctime)s - %(levelname)s - %(message)s') @app.before_request def log_request_info(): request_id = request.headers.get('X-Request-ID', 'N/A') app.logger.info(f